未来へ向かうチカラ
「制限時間は15分です。はい、始めてください!」
そんな合図とともに
難題のワークショップが
スタートしました。
取り組んでいただいたのは、
ススキノの燻製料理専門店
として知られる「おずsmoked和taste」
および「燻製肉専門店 オズ・バル」
の皆様です。
https://kousei-inc.jp/shop/
昨年12月より今年2月まで取り組んで
いただいた一番化戦略の一番化メーター
プログラム。
その全課程を修了していただいた
修了証の授与式とともに最後の
総まとめにあたるワークショップ
を開催させていただきました。
ワークショップのテーマは
「未来へのシナリオ作り」。
専門用語ではシナリオシンキングと
呼ばれているものです。
今時期で言えば、
・北海道にコロナの第3波が来たら?
もしくは特効薬が完成してコロナが収束したら?
・もしくはお客様の動きがコロナの第3波や収束に関わらず戻らない場合は?逆に来店が急に増えた場合は?
と、局面において対応策や「やりたいこと」または「できること」も変わるはず。
だからこそ自分たちにとって「最高の未来」と「最悪の未来」その双方を想定し、「どんな状況でも動けるように対策のシナリオになるアイデアを考えてみよう」という発想になれば、どのような未来が来ても慌てる必要はありません。
たとえ状況によって、現実の打ち手は違っても
「だったら別のアイデアを皆で出し合っていこう」
となれば、きっと新しいアイデアも出るはずです。
一方で、実はこれ、かなりハードなワークショップ。「最悪の未来」なんて、誰も想像したくないですから、思考停止になるのが普通です。
私も制限時間の15分が終わった後、お伝えしました。
「このワークショップ、一般の企業でやると平均で3時間はかかるものなんですよ」と。
(しかも、普通は3時間×3回で1セット)
「それを15分でやれとは、どんな無茶ぶりだ!」と言われても仕方がない。私自身も、準備段階では一人ぐらいは「思い浮かびません!?」という声は出るだろうと想像もしていました。
その反面、「きっとビックリするようなアイデアも出てくるはず」という期待もありました。
そして見事に出てきました!
その数20個以上!!
中には『当社で防護服の開発』という案も。
「だって、時代のニーズじゃないですか!」
「アリですね!燻製専門なだけに、気密性のテストもバッチリですね!」
こういうビックリするアイデアが社内から出てくるのは、本当に凄いこと。
もちろん、単に時間を短くしたから出てきたわけではありません。社員の皆さん、お一人お一人が戦略やマーケティングにおける、原理原則やセオリーのイメージを自分の経験をふまえて吸収されたからです。
アイデアが生まれる時の頭の動き、閃きを感じられているからでもあります。
短時間で生まれたアイデア一つ一つにも、こちらが思わず唸るほど見事なストーリーや理由が背景にあるのです。
「一番化メーター」プログラムでは、
その実践としてお店の看板メニュー2品を3ヶ月で1万個以上売る!という目標を掲げ店内に掲示されました。
そして目標までの進捗を日々、お店の
公式SNSで発信。自分たちのチャレンジを見ているであろうお客様たちに伝え続けられました。
普通でも宴会シーズンの閑散期と言われる1月と2月。そして残り10日で目標まであと1000以上。関わっているこちらも、もうドキドキでした。
でも、チームおずの皆さんは期限目前でも全く諦めが無かった。いつも明るい雰囲気でお客様が見ていて楽しい発信を続けられました。
そして、看板メニュー2品とも期限を数日残しながら見事に目標達成!本当に見事なチームの勝利でした。
その後に訪れたコロナ禍。
世の中が全く別の世界になった、あの日々は想像を超えるほどの変化と、さまざまな感情が世間を覆いました。
でも、チームおずの皆さんは世の中の雰囲気に飲まれず、(舞台裏では、きっと様々な苦労があったと思いますが)新たな活路を切り開こうと変わらずチャレンジされ続けました。
(詳細は、おずさんの公式Facebookをご覧ください)
https://www.facebook.com/ozkunkun
だから、この難解なワークショップにも答えを出す力があると思いました。
大好きなお客様のニーズや楽しみを提供するのが、自分たちの使命だと思われているから。
その根源には、お客様への「愛」が常にあるから。
これがまさに、フィリップ・コトラーが語るマーケティングの根源です。まずは、これが大切な出発点。これがあれば、世の中に起きるさまざまな変化に気づけるはずですし、次のトレンドへのアンテナも立つはず。
「短期間で1万個販売!」という目標もまた、目標をクリアした事実もさることながら、そこに至るまでの過程で間違いなく自分たちの中に秘められたポテンシャルや可能性を実感されたことと思います。
そして、いよいよ修了式。
社員の皆様を代表してお二人にお渡しさせていただきました。
サービスマインド満点で常に明るい
ミスターホスピタリティこと高野さん。
初対面はプライベートでランチを頂いた時でした。
「(ご出張中の)社長様によろしくお伝えください」
と帰り際、カウンター越しに声をかけただけなのに、
「そうですか!いつもありがとうございます!」
とわざわざ名刺を出して、私の前でとても丁寧なお辞儀をしていただきました。
感動のあまり、「最高の店長様ですね!」とその場で社長様にメールしてしまったほどです。
今回のワークショップも週末の仕込みで忙しい中、顔中、汗まみれなのに「おお!面白い!!」というアイデアを出してくれました。
そして社員さんたちを現場で取りまとめ、料飲部門の部門長でもある河原店長。
昼から開店まで、ずっと仕込みや業者さんとのやり取り、社員さんたちへの指示で忙しい日々の中、お店だけでなく、自分のFacebookでもお客様へ目標チャレンジ中の楽しい発信を通して集客し、販売数を伸ばそうと取り組まれました。
また、コロナ前でもお客様からテイクアウトの注文に応え続け、コロナ禍以降では自らチラシ2000枚以上を配ったり、デリバリーでお客様の元へお届けしたり、獅子奮迅の奮闘ぶりでリーダーシップを発揮される姿、見せていただきました。
そして、今年2月の中間ミーティング。
「今後の振り返りのために動画で撮影してください」
と言われ、長井社長様と河原店長の話をスマホで撮影していた私の手は、途中から震え出しました。
お二人が語る、お仕事への熱意
お客様への想い
チームで共に仕事をすることの大切さ
自分たちに、どんな可能性があるか
何がまだまだできそうか
こんなアイデアだって、実現可能だよね
燻し上がった燻製料理を超えるほど、お二人のそんな熱いトークに思わず感じ入ってしまったからです。
修了式の後、「一番化メーター」プログラムの開始以降、見守っていた長井社長様の話にこんな言葉がありました。
「創業から13年。自分たちが取り組んできた、この事業の価値が今後もお客様に「伝わるため」にどうするか?
伝えた、ではなく、伝わったか?
それをこれからも一人一人が考えてほしい」
まさに、これこそが私自身もマーケティングの考え方を伝え、共に取り組ませていただく理由に他ならないと思います。
この想いや熱意こそが「価値」を生み
お客様の喜びや感動に変わる瞬間があるから。それがきっと、どんな時代でも灯(ともしび)となって、世の中をまた明るくしていくから。
どんな未来でもアイデアを生み出せるチカラ。そのチカラを持つ、チームおずの皆様が生み出す「価値」もまた、これまでの飲食業の枠を超え、新たなステージへと進まれることでしょう。
これからも、ぜひご注目ください!
☆「アイデア出し会議」による社内の活性化をうけたまわります☆
「自社を活発なアイデアや意見が生まれるチームにされたい」
「社員一人一人のポテンシャルを引き出し、組織全体を成長させたい」
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