お薦め書籍 - 「農家はつらいよ」

当オフィスで以前、インタビューとブログの
連載を担当させていただいた寺坂農園株式会社
の寺坂祐一社長様が、今年5月に同文館出版様より
出版された新刊「農家はつらいよ」を
読ませていただきました。


私が以前お話を伺ったクラウドファンディング
の発端とその劇的なストーリーのみならず、
これまでの半生で語りつくせないほど壮絶な
体験を自ら筆を取って描かれた内容に、

思わず心を動かされ、Amazonに以下の
ようなレビューを投稿させて
いただきました。

https://www.amazon.co.jp/review/R3THNHCIYOM7RV/ref=pe_1162082_181361352_cm_rv_eml_rv0_rv

< Amazonレビュー全文>
最初の一ページに驚愕、最後の一ページに号泣

上手い、恐ろしいほどに上手い。
最初の1ページを読み、鳥肌が立つ
思いだった。

自分と物語の間に薄紙1枚の壁もなく、
物語にグイグイ引き込まれていくこの感覚。

自分も仕事の一部で文筆を行なうため、年に100冊は手に取るのが常。

でも、この感覚はプロ作家の小説をふくめ、100冊で1冊か2冊、お目にかかれるか
否かというクオリティの高い文章だけが持つ吸引力だと、すぐに気がついた。

その吸引力に引き込まれて物語を読み進めるうち、思わず泣けてしまった。

著者は何度、この文章に手を入れただろう?
孤独な執筆の時間に、何度この過去の記憶と向き合い続けたのか?

描かれていたのは、あまりにも壮絶なストーリーだった。

実の家族や親戚との複雑な人間関係。
背景には深刻なアルコール問題。

富良野という地名からイメージされる
のどかで広大な開放感とは真逆の、

地域社会からの同調圧力と心ない仕打ち。

生家の農業に多額の借金があるのを
知らぬまま18才で後を継ぎ、必死で活路を
メロン栽培に見出し、栽培から直販、通販
と寝る間も惜しんで勉強を重ね、

東京や本州にも学びに向かい、
夢や目標に向かって全力を尽くす。

だが、自然が相手の仕事。ゆえに自分の力が
遥かに及ばない天候や市場の変動一つで経営
がたびたび圧迫され危機に陥る。

その度に必死に踏ん張る著者を、周囲から聞こえる
揶揄や噂話が絶え間なくその心を追い込んでいく。
「もし自分なら、とっくに心が折れている」と何度も思った。

だが、この本には単なる苦労話や、
恨み節の類は一切書かれていない。

ストーリーを貫くのは、主人公である著者が新たな学びと大切な出会いを経て、
困難を乗り越える「自己回復」と「生還」の物語だ。

当時の状況や心境をありのまま記すかたわら、著者は自らの手で
自分は「アダルトチルドレン」が育つ家庭で生き延びた「サバイバー」だと
信頼する心理カウンセラーとの対話で明らかにしていく。

対話をきっかけに自分のトラウマや
周囲との関係性を学び、自らの行動で
修正し、結果的に自分も周囲も
変わっていくプロセスを、

当事者である自分の姿に投影して
描いている。

また心理カウンセリングの専門知識を
持たない読者でも理解できるよう、

ストーリーの中でその対話を
分かりやすく丁寧に描写する
筆力は圧巻としか言いようが無い。

「もし、あなたが昔の私と同じようなことに苦しんでいる人なら、起きること全てが
あなたの責任じゃないんだよ。
戦わなくていい。無理しなくていいがら」

一文一文からも、著者のそんな
メッセージが確かに感じられた。
だから、泣けるのだ。

この本は単なるビジネス書ではない。
農業をはじめ、さまざまな人間関係または過去のトラウマに悩む人、

もしくはそうした人のカウンセリングやサポートをする立場の人だちにも読んでほしい一冊である。

そして、愛する家族へのメッセージを綴った最後の1ページ。著者の魂の声そのままのような最後の1行を読んだ時、
涙を止めることができなかった。

(以上)

このレビューが本日Amazonに反映されましたが、なんと、その直後に寺坂社長様より携帯にお電話が!

「素晴らしいレビュー、ありがとうございます!『どこの誰だろう?プロからのレビューだよね!?』
と出版社さんともお話していた所でした!」

まさか、著者ご本人から感謝のメッセージをいただけるとは!この細やかな目配りと心遣い、相変わらず素敵なお人柄です。

書評にも書いた通り、少しでも多くの方に目にしてほしい一冊。できれば、寺坂農園の美味しいメロンや野菜と共に
ぜひ、味わってくださいませ。

寺坂農園 感動野菜産直農家 | 北海道 富良野から通販で全国へお届け の公式サイトはこちら】
https://furano-melon.jp/

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